その他

2021.05.25

新型コロナウイルスと入管収容:アジア太平洋難民の権利ネットワークによる声明

新型コロナウイルスと入管収容に関して、なんみんフォーラム(FRJ)が加盟するアジア太平洋難民の権利ネットワーク(APRRN)が4月19日に声明「APRRN STATEMENT: IN LIGHT OF THE SPREAD OF COVID-19 IN IMMIGRATION DETENTION CENTRES, RECONSIDER THE DETENTION APPROACH TO MIGRATION」を出しました。

アジア太平洋難民権利ネットワーク(APRRN)は、29カ国の450以上の市民社会組織と個人からなるネットワークです。難民や保護を必要とする人々の権利を向上させることを目的として、地域レベルや国際レベルでのアドボカシーや、市民社会のキャパシティ向上などに取り組んでいます。

これまで、APRRNはアジアの各国における新型コロナウイルスの影響などについて声明や報告を出していましたが、4月に改めて声明を発表しました。
声明では下記の6つの指摘を要点とし、外国人が収容される過密状態の収容施設において、感染を防ぐ物理的距離の確保や衛星面・医療アクセスの不足から起こる感染の恐れを呼びかけています。
日本に関しても、品川入国管理局での収容者の感染状況について指摘をしています。

 

APRRNの声明:6つの要点

声明では各国で必要とされる取り組みを6つ点から述べています。

As civil society called for a year ago, authorities must:

  1. Provide treatment to the detained people who have contracted the virus, on par with the treatment afforded to nationals;
  2.  In collaboration with civil society, develop plans for the safe release of detained people to prevent further outbreaks and to fulfil obligations under international human rights law;
  3. Scale up and urgently implement non-custodial, community-based alternatives to immigration detention in accordance with international law;
  4.  Improve conditions in places of immigration detention, while alternatives are being scaled up and implemented, to the same standard of healthcare available in the community;
  5. Stop new detentions of migrants for migration- or health-related reasons and introduce a moratorium on the use of immigration detention;
  6.  Include all people in national response plans to COVID-19, including vaccination plans, regardless of immigration status and without discrimination.

 

  1. 収容中の感染者に対し、国民と同等の治療を行うこと。
  2. さらなる感染拡大を防ぎ国際人権法上の義務を果たすために、市民社会と協力し、収容中の人々の安全を確保するため釈放の計画を策定すること。
  3. 国際法に基づき、外国人収容に代わる非収容のコミュニティベースの代替措置を拡大し、早急に実施すること。
  4. 代替措置の拡大と実施が行われている間、外国人収容所の環境を、地域社会で利用できる医療と同じ水準に改善すること。
  5. 外国人、もしくは健康上の問題を持つ外国人を新たに収容することを止め、収容所の使用をモラトリアム化すること。
  6. COVID-19に対する国の対応計画(予防接種計画を含む)に、外国人であるかどうかにかかわらず、すべての人々を差別なく参加させること。

(原文・全文はこちら 

 

新型コロナウイルスの対応よって、日本やアジア各国における外国人の長期収容についての問題がより可視化しています。
アジア太平洋難民の権利ネットワーク(APRRN)による新型コロナウイルスに関連する発信はこちら からご覧ください。

FROM |

FRJの活動

2023.07.25

事務所移転・電話番号変更のお知らせ

NPO法人なんみんフォーラムは、下記の通り、事務所を移転しました。また、電話番号も変更しております。 ■ 主たる住所(郵送…

READ MORE

FROM | なんみんフォーラム(FRJ)

加盟団体の活動

2024.11.17

「渡邉利三国際奨学金」2025年度奨学生募集開始

パスウェイズ・ジャパンは、渡邉利三国際奨学金の2025年度奨学生の募集を開始しました。 ▼渡邉利三国際奨学金2025年度…

READ MORE

FROM | パスウェイズ・ジャパン(PJ)

イベント/セミナー

2024.11.17

11/30(土)全難連報告会&年次総会2024

改定入管法の「補完的保護対象者認定制度」等に係る部分が2023年12月に施行され、送還停止効の例外規定や監理措置制度、入管収容…

READ MORE

FROM | 全国難民弁護団連絡会議(JLNR)

イベント/セミナー

2024.11.17

11/28(木)「グローバル インパクト ソーシング コンソーシアム(GISC)」発足シンポジウム〜インパクト ソーシングを活用したDX人材活躍の最前線

本シンポジウムは、「グローバル インパクト ソーシング コンソーシアム(GISC)」の発足に際し開催される、公開イベントです。G…

READ MORE

FROM | Welcome Japan(WJ)

加盟団体の活動

2024.07.30

パスウェイズ・ジャパン シリア、アフガニスタン、ウクライナ学生受け入れのための日本語学校パスウェイズ 2025年度募集概要

Post title: "Pathways Japan Japanese Language School Pathways Program FY2025 application outline is published." English …

READ MORE

FROM | パスウェイズ・ジャパン(PJ)

加盟団体の活動

2024.07.18

パスウェイズ・ジャパン 就活メンターシップ・プログラム参加者募集中

パスウェイズ・ジャパンが難民の背景を持つ人(シリア、アフガニスタン、ウクライナ、ミャンマー出身者対象)に向けて実施する就…

READ MORE

FROM | パスウェイズ・ジャパン(PJ)

加盟団体の活動

2024.07.18

世界難民の日のイベントレポート(2024年)

6月20日は、2000年12月4日に国連総会で定められた「世界難民の日」です。この日に向け、難民となった人々やその取り巻く状況につ…

READ MORE

FROM |

イベント/セミナー

2024.07.16

7/16(火)開催:世界難民の日アイデアソン2024 報告ウェビナー

WELgeeが「世界難民の日(6月20日)」によせて開催した「世界難民の日アイデアソン2024『本気で考える『ビジネスと人権』 〜 難…

READ MORE

FROM | WELgee

加盟団体の活動

2024.07.12

2024年 第1回「Cultural Diversity Index」の認証エントリー開始のご案内

認定NPO法人Living in Peaceが認証委員会を務める、2024年 第1回「Cultural Diversity Index(カルチュアル・ダイバーシティ・イ…

READ MORE

FROM | Living in Peace

イベント/セミナー

2024.07.09

「国際祭フェスティバル2024 in 米沢」開催のご案内

2024年7月22日(月)から29日(月)に山形県米沢市で「国際祭フェスティバル in 米沢」が開催されます。日本国内に住むミャンマ…

READ MORE

FROM | Welcome Japan(WJ)

加盟団体の活動

2024.07.09

UNHCR難民高等教育プログラム:2025年度募集開始

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の高等教育プログラムの2025年度の募集が開始されました。 ーUNHCR難民高等教育プログラム…

READ MORE

FROM | 国連UNHCR協会